天疱瘡|免疫介在性疾患
動物は体を守るために免疫と呼ばれる働きをもっています。体の中に有害なものが入った時、免疫はそれを攻撃し、体内からそれを排除しようとします。しかし、免疫がなんらかの異常をおこし、自分の体を間違えて攻撃することがあります。これを自己免疫疾患とよびます。その中のひとつに天疱瘡があります。
症状|天疱瘡
発疹が眼周囲、鼻梁、耳介によく出るが、まれに顔の発疹を伴わず、躯幹や肉球だけに発症することもあります。赤くなったり、でこぼこしたり、膿のたまったでこぼこがあったりして、その後かさぶたができたり、びらんができたりします。
多くの症例では夏に発症したり悪化する傾向があります。
原因|天疱瘡
免疫系の破錠によるもので表皮ケラチノサイトのデスモゾームの接着タンパクであるデスモグレインに対する自己抗体によるものと考えられています。
紫外線暴露、アレルギー疾患、外部寄生虫寄生によって症状が悪化します。
治療|天疱瘡
治療は通常、プレドニゾロンの単独療法から始まり(多くの場合他の皮膚病も併発しているためその治療も行なわなくてはならない)、改善が乏しい時は他のステロイド剤やアザチオプリンなどを検討します。また、治療に先行し、補助的療法として抗生剤、ビタミンなどの投与もします。
この病気の悪化因子と思われる日光、細菌、寄生虫に配慮した対応も必要だと思われます。