動物の皮膚病について
近年、わんちゃんねこちゃんに対する病気がとても意識されるようになってきました。
昔とは違い、生活環境も室内が増え、濃密に人が接触するようになり、家族の一員として扱われるようになっています。
約40%が皮膚病
人との距離が密接になる中、犬・猫において遭遇する病気の約40%が皮膚病であるという統計が出されています。皮膚病を皮膚のみに限定して考えるのは、皮膚病の診断や治療にたいして大きな誤りであり、動物のお医者さんとしては失格です。
皮膚病以外にも皮膚に影響が出る病気がある。
病気を全身的に考察し対処しなくてはならないのは当然のことです。たとえば、脱毛は甲状腺の病気に起因することを無視しては解決がおぼつかなく、甲状腺を対象とした治療を考慮しなくてはなりません。
言い換えれば、いずれの病気においても皮膚にどのような変化が発現するのかをあらかじめ熟知しておく必要がある。そしてこのもっとも観察の容易な皮膚を精査することで、診断に到達し、適切な治療が可能となります。
したがって皮膚科だけでなく皮膚の問題は臨床全域が対象とすべき課題であるということです。
皮膚病診断と問診
皮膚病の診断において、重要視しているのは問診です。
問診ってと思われる方が多いと思いますが、平たく言えば、飼い主様からお聞きする情報です。もちろん、診察で診る皮膚の状態、痒みの程度、皮膚病の分布領域、その他いろいろあるのですが、なによりも大切になるのが、飼い主様からお聞きする情報です。
そのわんちゃんねこちゃんの病歴を知ること、家での状況を詳しく把握することによってわかってくる皮膚病の姿を理解することによって、皮膚病の原因がなんであるか、どんな検査をしていけばいいのか、どんな病気が考えうるのかなどの道筋がついてくるのです。
また、ごく稀に問診だけで病気がほぼ特定できることもあります。つまりそれだけ問診は重要なのです。
みなさん、皮膚病で病院にかかられる時は、なるべくその子の日々の状況を把握して獣医さんに報告するようにしましょう。
当院の皮膚科領域
さて、当院は皮膚科領域に対して積極的に取り組んでいます(注意:当院は皮膚専門院ではありません)。
主に皮膚科領域の中心課題とされる寄生虫感染、細菌感染、真菌感染、アレルギー疾患、内分泌異常における皮膚疾患などを中心に取り組んでおります。
当院の診断評価方法
診察にあたっては、精度の高い診断を実現するために、年齢、品種、性別等の把握、病歴、問診、一般的身体検査、皮膚病理学的検査等を行うことによって総合的に評価していきます。
当院の治療方法
治療には内服薬、シャンプー、リンス、栄養剤、処方食、生活環境の整理、注射、薬浴、消毒他の方法があり、その病気の種類、程度、期間、わんちゃん・ねこちゃんの性格、オーナー様のご希望を踏まえたうえで、組み合わせをおすすめしています。
ご不安なことはお気軽にご相談ください。
雑談にはなりますが多くの飼い主様が現在でも間違った知識として持たれていることとして、表皮の構造がわんちゃんでは人の表皮の1/3~1/5しかないことをご存知ですか。
わんちゃんで3~5細胞層、ヒトで10~15細胞層と言われています。
そんなわんちゃんたちの皮膚を多くの人が、ヒトよりも強いと思って傷つけてしまっている方が多いように思われます。この機会にデリケートな肌だと意識しましょう。
皮膚病用ヒストリー(問診票)をダウンロード
来院の際は、下記から皮膚病用ヒストリー(問診票)をダウンロードし、記入して頂いておくとスムーズです。
犬の皮膚病について
詳しくは、犬の皮膚病についてをご覧下さい。
また、当院では通常の皮膚疾患治療では提供できない、精度の高いマイクロバブル+薬用シャンプーで皮膚の治療・回復をより効果的に行っています。皮膚ケア用マイクロバブルをご覧下さい。
猫の皮膚病について
猫の皮膚病についてをご覧下さい。