しらかば動物病院

最新医療と行動学

しらかば動物病院

新船橋駅前

駐車場あり

047-425-2148

しらかば動物病院

耳鼻科

主な症状

  • 耳をかく
  • 耳を壁や床にこすりつける
  • 耳がくさい
  • 耳の中が赤い
  • 耳の外が赤い
  • 耳垢の量が多い
  • 耳から液垂れがある
  • 耳が化膿している
  • 吠える声が大きくなった
  • 以前より音に反応しなくなった
  • 名前を呼んでもあまり反応しない
  • ひんぱんに頭を傾ける
  • 耳に触るのを嫌がる

耳ダニ症

症状

耳を痒がる。通常は耳道内に茶色のつぶつぶ状の耳垢が充満していて耳炎にともなって耳介内側から耳道にかけて異常をきたす。

原因

耳ダニが生息することによりかゆみが出て耳介、耳道の皮膚をかきたくなってしまい外耳道炎へと移行してしまう。

治療

一般的な外部寄生虫薬の使用。イベルメクチン、フィプロニル、セラメクチン等を使用。かゆみ対策で抗ヒスタミン剤の内服等を使用することもある。

マラセチア症

症状

耳をかなり痒がる。耳道内には茶色く、悪臭が立ち込める。外耳炎の中では1番痒がる疾患の1つである。再発も認められしっかりした対処が必要である。

原因

多くの慢性皮膚疾患の二次性合併症として頻繁に見られる。耳介の皮膚炎がおそれくマラセチア性外耳炎の広がりに影響を与えている。なりやすい犬種もあり、コッカースパニエル、ウエストハイランドテリア、トイプードル等がよく見かけられる。

治療

抗真菌剤の使用であるが、多くの場合、耳介の皮膚炎の改善が見られないとおさまらないので耳道の洗浄、耳介の皮膚の炎症を抑える治療を行なって改善が悪い場合、抗真菌剤の点耳や、投薬を行なっている。

皮膚糸状菌症

症状

耳介の外側の脱毛、貧毛がみられる。耳介を触ると毛が抜けやすく、耳に認められる場合、他に頭部、顔面等に出ていることが多い。脱毛以外にも赤み、痒みフケ、カサブタなどができるこもいる。

原因

土壌生息の皮膚糸状菌であり、動物寄生性が強いものである。野生の齧歯類がもつ病原体と言われている。

治療

感染に対してミコナゾール入りシャンプーをよく使用している。また、抗真菌剤の塗り薬を患部に使用していることが多い。また、抗真菌剤の投薬をおこなうこともある。

耳血腫

症状

耳介部分が腫れている。耳をよく振る、よくかく。歪んだ耳介になっている。

原因

耳介に繰り返し物理的刺激が加わることによって軟骨が変性して血管の損傷がおこり発生していると考えられているがはっきりした因果関係はわかっていない。

治療

貯留液の除去を行い、グルココルチコイドの使用や、トリアムシノロンの注射、コンドロイチン等のサプリの使用、 NSAIDの投薬等が行われているが、当院で行なった中では貯留液の除去およびトリアムシノロンの注射、さらに付随して幾つかの投薬等を行なって制御することが多い。

耳の中の異物

症状

外耳炎をおこして耳をかく、振る、頭を傾けるといった症状が認められる。

原因

芒(稲科の多年草の実の部分)が原因となる傾向が認められる。

治療

鎮静下、あるいは麻酔下で芒、または他の異物を除去する。炎症がひどいことが多いので除去後に炎症を抑える治療、感染を抑えるために抗生剤を使用したりする。

クリオグロブリン血症とクリオフィブリノーゲン血症

症状

耳の片縁が欠ける(寒い時期に)。寒い時期が関与していない場合は耳介扁平上皮癌や、増殖性血栓性血管性壊死、天疱瘡等でも耳がかけることがある。寒い時期だと耳介の凍結、寒冷凝集素症等がある。

原因

寒さにより血清から沈澱した蛋白が血栓と、血管炎を引き起こす。その結果、耳介先端に壊死がおこる。ちなみに寒冷凝集素症では組織内の温度が臨界点より低下すると自己凝集反応がおこってなる。

治療

唯一の必要な処置は、冬期の間、犬を室内に入れておくこととされている。当院では散歩の際、耳当てをしてもらったりして寒さ対策をしてもらっている。

寒冷凝集素症では免疫抑制量のプレドニゾロンで治療するとされている。

問診

動物の情報(年齢、性別など)

動物種によってもなりやすい病気が違うので診断の補助になります。

若齢、老齢では同じ病気であっても病気の進行の仕方が違います。

性格等で治りずらかったりします。エリザベスカラーの着用ができるか否かでも治り方が変わります。

今回の症状・変化がいつから出ているのか(急性・慢性)

最近なったものと、患ってから時間が経っているものでは見た目が同じであっても病態が違っていて、治療方法等がかわってきます。

視診

概要・目的

耳鼻科において視診はとても重要なチェックになります。病気を類推、鑑別する上で何よりも大事になってきます。飼い主様にとって1つの症状が1つの病気が浮かんでくるところを獣医師さんが確認すると3、4つの病気が浮かんでくる、同じような症状が飼い主様には全部同じに見えても獣医さんが確認するとみんな違う症状として捉えることができるといったことが多々あります。それぞれの病気はそれぞれ違った検査を必要としているため下記の検査を想定している病気、可能性のある病気に対して鑑別、診断に必要な検査の組み合わせで診ていくことになります。

検査

一般耳鏡検査

検査の概要

耳垢の有無

耳の中にはいくつかのものがある可能性が考えられます。一般に認められることが多いものとしてはみみあか。細かく分けていくとマラセチア中心のもの、細菌が中心のもの、ミミダニがメインのもの、異物等が見られる。

耳介、耳道の炎症の有無

耳の入り口のはれ、赤み、苔癬化の有無、耳道のはれ、赤み、苔癬化の有無、瘢痕化の有無等をみて治療反応のスピードを推測。