副腎
副腎
副腎皮質機能亢進症

副腎皮質機能更新症では写真のような脱毛がある子がいますが適切な処置、投薬、必要に応じて外科手術による切除によってはっきりとした結果がでることが多い気がします。逆に放置することによって膵炎、胆石等の別の病気を引き起こしやすくなるので注意が必要です。
症状
水をよく飲むようになり、尿の量が増えます。お腹が太鼓のようにふくれあがったり、垂れ下がることもあります。また、皮膚の弾力がなくなり、体の両側が同じように脱毛する、筋肉が弱くなるもしくは萎縮する、異常にたくさん食べるなどの症状があらわれることがあります。
クッシング症を発病したわんちゃんの半数が甲状腺の働きも低下するとも言われています。また、1部で糖尿病を併発します。
原因
生後6ヶ月~17歳以上でも認められますが、老齢のわんちゃんで最もよく見られます。犬種別では、プードル、ダックス、ボクサー、ボストンテリア、ポメラニアン、テリア種がよくかかるようです。当院では、シーズー、チワワなどにも見られています。
多くの場合、脳下垂体の前葉や中葉に腫瘍ができ、それによって副腎皮質刺激ホルモンが過剰に作り出された結果、副腎が刺激され、副腎皮質ホルモンが過剰に分泌され病気として症状がでます。また、一部のわんちゃんでは副腎に腫瘍ができたことがこの病気の原因になってます。
また、医療がこの病気を引き起こす原因になることもあります。
治療
治療には外科的摘出、薬物療法でがACTH分泌を抑制する薬剤や副腎皮質に作用する薬の投与が行なわれています。また、下垂体性であれば放射線療法も治療のひとつとなります。
副腎皮質機能低下症
症状
元気がない、痩せていく、食欲がない、吐き気、下痢、血便、多尿、乏尿、脈が遅い、体温が低い、痙攣などがある。
原因
原発性のものと2次生のものにわけられる。
原発性副腎皮質機能低下症では原因として、免疫介在性疾患、感染症、出血性梗塞、悪性腫瘍等がある。また、副腎皮質機能亢進症の治療の結果として起きてしまうこともある。
2次性副腎皮質機能低下症では下垂体、視床下部の腫瘍、創傷、炎症などによって副腎が破壊されておこることもある。
治療
病気の早い段階での治療はミネラルコルチコイドの投薬と必要に応じてプレドニゾロンの投薬になる。緊急治療が必要な場合はそれぞれの異常に合わせてさまざまな治療が必要になることがある。