しらかば動物病院

一頭ごとに違う体質と症状を把握する。
 症状毎に適した診察(問診,検査,触診)を行う。
  生活環境にあわせた、適切な治療を施す。

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今日はよくある皮膚病の中で痒みが結構あって治療しなければとたいていの飼い主さんが思う病気を紹介します。痒みがあるからといってここに挙げたものとは限らないけどたいていのものはここで紹介した病気が原因だと思うよ。

●表在性膿皮症

バイ菌が皮膚で繁殖してかゆくなるもの。皮膚にけっこうボツボツしたものができてるね。ボツボツ=膿皮症ではないので気を付けてね。

●ノミアレルギー性皮膚炎

ノミがいる、またはいたことによって引き起こされるもの。ちなみにノミ予防薬を定期的にやっているとほとんど見られないよ。

●疥癬

表皮(詳しくは皮膚表面の角質)にすみつくダニさんのせいでとにかく痒い皮膚病をおこす。飼い主もかゆくなることがあるからみんなも注意しよう。ちなみにマダニ、ノミにきく予防薬は効くとはかぎらない(効かないものがほとんど)から予防では防ぎきれないかも。

●マラセチア皮膚炎

いっしゅのカビによる皮膚炎。べたべたしたお肌が大好きで結構痒いよ!毛が少なくてべたべたしてて異臭がするわんちゃんがたまにいるけどかなりこの病気を疑ってしまうね。

●アトピー性皮膚炎

若いときに発症して長い間付き合っていかなければならない病気だね。詳しくはアトピーで書いてあるんで見てね。ちなみに老犬で急に発症することはほとんどないよ。徐々にひどくなるのでなんとかしてあげたいね。

●食物アレルギー

ある特定の食材に対して痒みの出る病気だよ。食事によるものだから1年中痒がっているワンちゃんがいたら可能性があるね。人の食物アレルギーとの違いはワンちゃんはアナフィラキシーがほとんどないことかな。(ショック症状がでてすぐに病院行かないとなくなる可能性があるなんてことがほとんどないこと←あくまで食物アレルギーに関して)

 

他にもリンパ腫や天疱瘡などもあります。

近頃皮膚病で困ってるワンちゃんが多いね。昔は単純な寄生虫症などで痒がっているワンちゃんが多かったけど最近は複合していくつかの病気を併せ持ったワンちゃんを見かけるね。だから治療も一筋縄ではいかないことが増えてるね。少しでも動物病院に行かなくて済むように皮膚のケアはしっかりしようね。シャンプー一つかえるだけでも皮膚の調子がかわる子はいっぱいいるのでワンちゃんにあったシャンプーと正しい洗い方を覚えてね。

今回は犬アトピー性皮膚炎の特徴を羅列したいと思います。

注意として下記の項目に一致したから即アトピーだと決めつけないでください。あくまでも参考にする程度にしましょう。近年当院でもアトピーとして来院される患者さんがいらっしゃいますが氾濫するインターネット情報をもとに飼い主様本人がアトピーと診断されてくるケースが多々あります。その中にはノミアレルギー性皮膚炎や疥癬(ダニ)といった感染症をわずらっていて長い間皮膚炎をおこしていたケースもあります。そのようなケースでは感染を除去するだけで劇的に皮膚炎が回復します。

痒みで悩まれている飼い主様へ、まずはかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。

アトピーの特徴

●あかい、脱毛、掻いた痕、かゆみ

あかい(紅斑)は炎症によってなるものです。脱毛はわずらって時間がたつと増える傾向があります。かゆいのでわんちゃんはどうしても体を掻くので傷がのこります(人(自制心がある)でもかゆいと掻きむしってきずになりますね)。

●遺伝的素因

アトピーの出やすい犬種がいます(一回目に紹介)。また若年性(若くして出ます)で年をとって出てくることは非常にまれです。また、アトピーは完治困難です。たまにアトピーなのに正常犬とまるっきり同じくらいまで治そうと試みる方がいらっしゃいますがとても難しいのである程度の目標をたてて長くアトピーと付き合えるようにしましょう。(わんちゃんによってかなり個人差がありますから目標はかかりつけの先生と相談しながら立てていくことをお勧めします)

●特徴的な臨床症状(姿)

おなか側、足先、指の間、眼や口の周り、耳で特に症状がでている。

●皮膚の異常

フケが多かったり、べたべたしていたり、がさがさ肌、他のこよりバイ菌感染やカビ感染をおこしやすい。

といったことがあげられます。

適切な診断と治療はワンちゃんにとってQOL(生活の向上)をあげていくためには不可欠です。また、アトピーは長~く付き合っていかなければならない病気です。ぜひ、飼い主様、ワンちゃんにあったかかりつけ獣医さんを見つけてがんばってください。

 

今日は先日あった皮膚科の講演で聴いたアトピー性皮膚炎にたいする情報を書いてみました。

日本皮膚科学会の犬アトピー性皮膚炎の診断基準では以下の通りです。

●掻痒

●特徴的皮疹の分布

●皮疹は湿疹病変

●分布     ●左右体側性

●好発部位:前額、眼囲、口囲・口唇、耳介囲、頸部、四肢関節部、体幹

●参考となる年齢による特徴:乳児期、幼小児期、思春期・成人期

●慢性・反復性の経過(しばしば新旧の皮疹が混在する)

●乳児では2か月以上、その他では6か月以上

●上記の3項目を満たすものを、症状の軽重を問わず犬アトピー性皮膚炎と診断する。その他は急性あるいは慢性の湿疹とし、経過を参考として診断する。

となっています。

また、別のところの定義(交際犬アトピー性皮膚炎調査委員会)では

犬のアトピーの定義として

●遺伝的素因があり、炎症性および掻痒性の特徴的な臨床症状を示す。

●多くは環境抗原に対するIgEに関連したアレルギー性皮膚疾患

とされてます。

などなどみていてむずがゆくなるような内容でなになにと思ってしまうのではと思います。

それだけアトピー性皮膚炎に対する診断は一目見ただけではできないということです。

次回はアトピーの特徴を紹介したいと思います。

今日はアトピー性皮膚炎についてお話します。

犬のアトピー性皮膚炎の臨床症状は、1歳から3歳の間の比較的若い時期に発症することが多く、3か月または12歳の犬においても発症することがあります。

はじめに、季節性のかゆみが最も多くきかれるが、これは気候や犬が飼育されている環境によって様々です。しかしながら、一般的に飼い主はかゆみを示している期間が毎年徐々に長期化していること、また数年後には多くの犬が持続的にかゆがっていることを訴えます。

特定の犬種がアトピー性皮膚炎にかかりやすい傾向があり、日本では柴犬、パグ、シーズー、シュナウザー、ゴールデンレトリバーなどが多いようです。当院ではフレンチブルドックなども多いです。

ではどのように診断されているのでしょうか。それは主基準から3項目以上、副基準から3項目以上あてはまると診断されることが一般的なようです。

主基準(少なくとも3項目にあてはまること)

*掻痒感

*典型的な病変分布(顔面および/または趾間への波及または手根関節の屈筋表面における/または足根間接表面における苔癬化)

*慢性または慢性再発性の皮膚病

*アトピーに関する個体または家族歴および/または犬種特異性

副基準(少なくとも3項目にあてはまること)

3歳以下で発症

顔面の紅斑と口唇炎

両側性の結膜炎

浅表性ブドウ球菌性膿皮症

多汗症

皮内反応における環境高原に対する陽性反応

抗原特異的IgE値の上昇

抗原特異的IgGd値の上昇

である。

 

しかし、ここで注意が必要となる。

食物有害反応(食物アレルギー)や、疥癬、ノミ刺咬性過敏症、細菌性膿皮症、マラセチア皮膚炎、ツメダニ症などはアトピー性皮膚炎に類似した症状を示す場合がありしっかりとした鑑別が必要である。また、接触性アレルギーなどとも鑑別が必要である。

本日、2011年12月27日にブログ書き込みを開始します。

しらかば動物病院でやまとくんブログ(近日名前変更)も公開中ですがもっぱらスタッフ中心のブログになっていますので私のブログを立ち上げました。いままで使ったことのないソフトで書き込みを始めたのでしばらくは四苦八苦して画像のアップもままならないかもしれませんがご了承ください。

ブログの基本設定構築が完了しました。明日からはブログの書き込みにチャレンジ開始!!