犬は、歯石によって歯の脱落を始めます。
1.あなたのおうちの子のお口をのぞいてみてください。歯の根元に歯石がついていませんか。
犬は人と異なり虫歯にはほとんどなりませんが、
歯石はとてもつきやすく一度着くと雪だるま式に増えていきます。
3.歯石はじわじわと歯茎を傷め歯の根元を破壊して、
やがて歯を脱落させ歯の根元の骨まで傷めてしまいます。
歯周病が悪化する前に着いた歯石を除去しなければなりません。
4.ちょっと大変ですが、三日に一度の歯磨きを愛犬と一緒にがんばってみましょう。
しかし、動物の歯科処置は全身麻酔下で行う他なく歯石の除去作業は人間より遥かに大ごとです。
高齢になってから気軽にできるものではありません。
歯石予防
歯磨きによる予防(当院1番のお勧め予防)
歯磨きというとみなさん試されたけど挫折した方が非常に多いと思います。
しかし、人間のお子さんと同じようにすぐにできるようになるわんちゃん、ねこちゃんはいません。時間をかけてゆっくりとならしていきましょう。
当病院では『わんちゃん用のデンタルキット』を置いています。
何事もあせらずゆっくり楽しく!!を心がけて下さい。
歯磨きの仕方
STEP1 まずは日ごろから口の周りを触られることに慣らします
注意:いきなり口や鼻をギュッとつかんだりすると嫌な印象を与えてしまうことがあります。優しく触って嫌がらなければご褒美をあげて下さい。
これを繰り返すことによって口を触る=いい事が起こると印象付けます。
STEP2 次に唇をめくってみましょう。
さらにできるようであれば歯を軽く触ってみて下さい。できたらご褒美を忘れずにあげてください。
ポイント:指に味をつけて歯に触ってみるとスムーズにいくかもしれません。
STEP3 指にガーゼを巻きつけ少しずつ歯を磨いてみましょう。
最初は5秒・10秒…できたらご褒美をあげて褒めて下さい。
嫌がるようなら怒らずに一度中止し後で再挑戦してください。
STEP4 最後に
歯ブラシを使い切歯・犬歯・臼歯と徐々に全体を磨いていきましょう!
また口を触るステップの際手助けにいいのは『歯磨きペースト』
ただ触るだけが意外と大変…そんな時指においしい味がし
たら自ら口を近づけて来てくれますよね?!
- モルトフレーバー
- チキンフレーバー
- バニラミントフレーバー
とタイプが三種類あります!病院にはモルトフレーバーが随時置いてあります。
他のタイプを試したい方は事前に電話にてご予約お願いします。
食事による歯石予防
当院でのおすすめ
処方食による歯石予防を提案させて頂いています。他に食事に関して歯磨きなどができず、も使えない方にはフードを固形のドライにすることによって歯につきやすいフードを使用することをすすめています。(ただし、この方法だけでは歯石はつきます。あくまで歯石をつきずらくする方法です。)
デンタルガムなどによる歯石予防
デンタルケア製品はスーパー、ペットショップなどで多数市販されています。しかし、良いものもありますが不適切なものもあるので注意して選びましょう。
一例として何回か使っていると不衛生になるものなどは使わないか、頻回に洗いましょう。また、当院では蹄、骨、硬い皮などはわんちゃんの歯がわれる恐れがあるためお勧めしておりません。
当院ではベジタルチューと呼ばれろものを中心にお勧めしております。
当院でおススメしているガムはこちら!!
『ベジタルチュー』
理想は毎日の歯磨きですが、できない日だってもちろん
あると思います。
そんな日は1日1枚を目安に与えてください。
もちろんおやつ代わりに・ご褒美にも☆
・植物由来原料から作られたヘルシーで嗜好性のよいデンタルガム
・よく噛むことで、機械的に歯を磨くことが出来るだけでなく、二重酵素システムによって化学的に口腔防御メカニズムを手助け!!
歯石除去の 方法 と 施術の流れ
歯石がついてお困りのオーナー様には、まずは歯石の予防を実践していただいております。
その後、歯石除去をお勧めしております。
歯石除去をした後に歯石予防をせずにいた場合、多くの場合数年以内にもとの歯垢の蓄積状態に戻ってしまうため予防なしでの歯石除去は当院では勧めておりません。
しらかば動物病院では、歯石予防として歯磨き、デンタルガム(ベジタルチュー)、 食事(t/d)、デンタルジェルなどを歯石対策で実践していただいております。
当院では、下記のように歯石除去をおこなっております。
※除去にあたっては麻酔を使用するため頻回の除去術はお断りしております。
1) 留置針設置
当院では麻酔時の不測の事態に対応できるように歯石除去前の血液検査(1歳以上の方)を行い、静脈注射を行えるように麻酔前に留置針を設置しております。
2) 気道確保
気管内挿管を行い、麻酔時に誤嚥などを起こさないように対処しています。
3) 歯石除去1
吸入麻酔下でまずは大きな歯石を鉗子などを使って除去します。
4) 歯石除去2
歯肉縁上のプラーク・歯石を大まかに除去します。
5) 歯石除去3
残った歯石を超音波スケーラーによって丁寧にスケーリングしていきます。
6) 歯石除去4
超音波スケーラーで除去しきれなかった細かな隙間にある微細な歯石をハンドスケーラーで除去します。
そして歯肉縁下(歯肉溝と歯周ポケット)からプラーク・歯石を除去し、ルートプレーニングをキュレットスケーラーで行います。
7) ポリッシング
マイクロエンジンを使用して荒研磨、仕上げ研磨の順で、2つの処置を行います。
8) 消毒
ポリッシング後は、残存した細菌や研磨剤を取り除くため洗浄を行い、仕上げに必要な部位(歯周ポケット)に歯科用塩酸ミノサイクリン軟膏などを使用します。
*以上を行い、最後に麻酔から覚まして基本的には当日にお返しする方針をとっております。
犬の歯石の除去と予防について
目的
歯石は、歯周病を間接的に悪化させる原因とされています。 (直接的原因は歯垢だがこれを増加させたり、取り除きにくくする)
歯周病は、歯を脱落させ歯の根元の骨まで傷めてしまう怖い病気です。
⇒ 詳しい『歯周病による歯の脱落について』はこちらをご覧ください。
口の中はふだん目につかない場所です。
そのため多くの飼い主様が、歯石をあまり意識なさっていません。
中年の段階になっても意識しないと、重度の歯周病になり歯が抜けはじめてしまうこも多くいます。
そんな状況を自分だったらと考えたことはありますか?
しらかば動物病院では、そんな口の病気になりづらくするため歯石の除去、予防を勧めています。
歯石のリスク
歯石が歯周病を間接的に悪化させますが悪化したらどうなると思いますか?
歯が抜ける他に歯の根元にバイ菌が入り込んだり、さらには血中にのって心臓や腎臓などの臓器に達して悪さをする可能性があります。
歯石除去治療の流れ
事前の診察で歯のチェック ⇒ ご予約 ⇒ 当日朝食を抜いた状態で午前10時までに来院していただきお預かり ⇒ 昼の処置時間に治療 ⇒ 歯石除去だけで終わるこに関しては、当日夕方4~6時の間にお迎えに来ていただきます。
院長/スタッフからの一言
わんちゃんも近年高齢化がすすみ、多くのわんちゃんで歯周病などの口腔疾患を持つようになって来ました。
それに伴い、歯に対する意識は高まってはいますがまだまだ歯に対するケアが行き届いてないのが現状です。
当院では、少しでもわんちゃんが健康な歯でいられる様に飼い主様に対して、予防の実施の促しと早期治療を心がけております。
オーナー様の声
うちのわん助とはいつも一緒に寝てるんだけど今までは口からすごく臭ってたんだよね。
歯石とりしたらこんなににおいがしなくなるなんてびっくりしたよ。先生に聞いたら毎日歯磨きしてくださいといわれたけど自信ないなあ。
でも以前のあの臭さ考えたらがんばらんとね。先生。
(→そうです。臭いもさることながら病気を引き起こすことも忘れないでしっかり予防してください。ちなみにベットで一緒に寝るのは衛生上よくないのでやめましょう。)